看護師が患者に接するうえで大切なことは、患者を人として尊重することだ。
個別の人格と尊厳を持つ存在として認識し、関わることが重要になる。
そのため、看護師はいかなるときも患者の気持ちに寄り添い、相手の立場や苦悩を理解しようとする姿勢を持つ必要があるだろう。
患者の多くは、病気に対する不安や恐怖心を抱き、思い通りにならないことへの苛立ちを感じている。
そんなとき、看護師が気持ちを汲み取ってくれれば、患者は心の荷が下り、守られていることに安心を覚えるものだ。
それはすなわち、信頼にもつながる。
また、患者とのコミュニケーションは明確かつ丁寧であるべきだ。
難しい言葉を並べるだけでは、丁寧なコミュニケーションとはいえない。
理解しやすい表現を使い、説明する心がけが大事になる。
その際、積極的な傾聴を通じて、患者の不安や懸念を十分に受け止めることも忘れてはならない。
同時に、プライバシーを守ることも重大な責務となる。
相手の領域にずけずけと踏み込むのではなく、適度な距離で接する意識を持とう。
そこで注意したいのが、対話で得た個人のプライベートな情報は安易に漏らさないということ。
プライベート情報を漏らして患者が嫌な思いをすれば、一気に信用を失うだけでなく、一切話しをしてくれなくなるだろう。
患者は看護師に対し、安心感と信頼を求めている。
それに応えるべく、適切な接し方を心得ることは重要事項だ。
その結果、患者自身を安心させ、信頼につながれば、協力的な治療へとつなげていくこともできる。
適切な接し方の基本となるのが、相手を尊重する姿勢だ。
尊重をベースとした関わり方をしていれば、多くの患者と深い信頼関係を築けるはずだ。
コミュニケーションに自信がないなら、患者を尊重する看護師の在り方を知り、実践することをおすすめする。